INONから２０１７年の２月に発売された新製品、【水中クローズアップレンズ　UCL-67】を、実際に天草の海で水中撮影して、いろいろと性能をテストしてみました。

テストに使った撮影機材

カメラ：Canon EOS５Dmark2,EOS 60D

ハウジング：NEXUS 水中ハウジング,INON水中ハウジング

レンズ：シグマ150mm マクロレンズ,キヤノン60mmマクロ

ストロボ：INON　Z-240×２灯,S-2000×２灯

高屈折ガラスを使用することで、カメラレンズが大口径なフルサイズ用マクロレンズに対応し、超高倍率/高画質でありながらも、小型化を実現しています。

まず、結論から言うと、UCL-67は屈指の高画質、大きさ、重さ、価格の総合的なバランスを誇っており、実質的に2017年2月時点で最強のクローズアップレンズであると言えるでしょう。

レンズ周辺部のクオリティが要求されるフルサイズ機での使用においても全く問題ありません。

このレンズの一番凄いところは、倍率２倍程度が常識だったクローズアップレンズで、ほぼ３倍の倍率（最大で２．７６倍）を達成しているところです。

特にフルサイズ機でのマクロ撮影において、「う～ん、この可愛い生物の表情を、もっと大きく撮りたい！！」というのは大きな悩みの一つです。

このUCL-67があれば、水中撮影の幅をもっと広げてくれます。

APS-C機に６０ミリ程度のマクロレンズを使用して、UCL-67を装着してクローズアップ撮影する場合、最短撮影距離はもっと近づけるのだけれど、これ以上寄るとストロボの光を被写体に充分に回すことが出来ませんでした。

そのため、最短での撮影は断念して、少し被写体から引いて撮影することにしましたが、APS-C機＋６０ミリマクロでもこの高性能クローズアップレンズ、UCL-67を使用してクローズアップ撮影を楽しむことが出来ます。

※ワーキングディスタンスを確保できるAPS-C機＋100ミリマクロ使用時は、もっと楽に、大きく拡大して撮影できるでしょう。

正面からの撮影など、深い被写界深度の画作りを求めるならｆ２２まで絞り込む方が良い場合が多いと思われます。

ただ、解像力のピークのｆ８～１１あたりにあるようです。

被写体の横サイドからの撮影の場合など、被写界深度がそこまで不要の場合、絞ってもｆ１６までにしておいた方が画質のシャープさはキープできるようです。

ケースバイケースで使い分けると良いでしょう。

INON UCL-67は、肉眼では見えない世界を超高画質で撮影することが出来る優れもののレンズです。さすが日本を代表するコンバージョンレンズを作っているメーカーINONですね。大いに推薦です。

そんな新しい水中撮影表現が可能になるこのクローズアップレンズ、今度のダイビングで使ってみませんか？

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